節税とお金の関係

本日は、中小企業の社長が気にされている節税について、お金と関係させて記事にします。

キャッシュアウトを伴う節税策は、
「節約される税金よりも多額のお金が先に出ていくので、よほど資金に余裕がある場合を除いて、節税対策をするべきではない。」
と私は考えています。

当然、回収不能債権の償却、使用不可能な棚卸資産の廃棄、使わなくなった固定資産の除却等の、新たにキャッシュアウトが無く、費用を計上することによる節税は問題ありません。

 

実際にクライアントで発生した話なのですが、節税目的で、不便な場所に土地建物を購入された社長がいました。

理由は「税理士が節税のために購入することが良いと言っていたので…」とのことでした。

当該取引は私が関与する前に契約済みであったため、関与して聞かされた時驚きました…

 

加えて、その企業は株式上場を目指していたので、その取引のリスクについて説明しました。

その地域の不動産に詳しくない私が見ても、価値が無い不動産であることが分かりました。

結果として、監査法人の監査で「資産性の無い資産については減損して下さい」といった指摘を受ける可能性が高いです。

上場を目指す会社の社長としては、不要な取引をしてしまいましたが、長い付き合いの税理士を信じてきたので仕方が無いとも思いました。

 

確かに費用が出ればその分利益が減るので、税金は少なくなります。

それよりも大事な事は、「キャッシュを残すこと」だと私は考えています。

少なくなった税金よりも多額のキャッシュが先に出ているので、場合によっては資金繰りに困るケースも出てきます。

特に、直近はコロナの影響で、売上に大打撃を受けている企業は多く、コロナ融資を受けている企業は多いです。

 

そんな中で意味の無い節税対策で、資金が減り、金融機関から調達する事はあまりにも残念な結果だと私は思います。

当然ですが、無駄に税金を支払う必要は無いと考えています。

しかし、経営者として利益を出し、税金を納め、内部留保を厚くし、キャッシュにも余裕を持っておく。
ことが大事ではないでしょうか。

 

節税は難しいですし、短期的にキャッシュに悪影響を及ぼすような取引は、経営者として避けるべきだと考えています。

キャッシュが無くなると正常な判断もできなくなりますし、打ち手も減ってしまいます。

節税よりもキャッシュを残す事を最優先に検討してもらう事も大事だと思います。

今回の記事が、節税に興味ある経営者の方に一定の気づきになれば幸いです。

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